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Q60 稲わらのサイレージについて

Q60 質問者:乗馬クラブ経営者

サイレージについての質問です。
稲わらを原料にしたサイレージを定期的に入手できそうなのですが、馬に与えても問題ないでしょうか?

 

Answer

教科書的には稲わらを馬の飼料として利用することは推奨されていません。
なぜなら、稲わらのカルシウムとリンの比率が適正ではなく(カルシウムに比べてリンの比率が高い)、特に発育時期にある若馬の適切な骨発育には問題があると考えられているからです。

一方、カルシウムが豊富なアルファルファ(ルーサン)のようなマメ科牧草が与えられ、かつカルシウムなどのミネラルが十分配合されている飼料などが与えられている馬には、繊維成分の補給として少量を与える場合はそれほど問題とはならないと考えられます。

牧草などの繊維を補給する飼料としてサイレージを利用することは、水分含有率が高いことから塵埃を吸入することにより発症が懸念される呼吸器病の予防には適しています。

結論としては、サイレージは馬の粗飼料としては適しているが、稲わらは栄養価の面からは推奨されないということになり、他の給与飼料や発育状態にもよるということになります。乗馬クラブでの成馬対象であれば、粗飼料のメインとしてではなく少量(1日1㎏程度)を牧草と混合して給与されるのであれば問題はないと思います。