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愛馬の食事・カウンセリングルーム

Q24 愛馬に水を飲ませる為に

Q24 質問者:乗馬クラブ管理者

セルフランセの11歳の牝馬です。よく疝痛を起こします。あれこれ原因を考えてみたら他の馬と比べて水を飲む量が少ないのかなと思います。疝痛を起こす原因は他にもあるのかもしれませんが、少しでも多く水を飲ますためにはどのような工夫をすれば良いでしょうか?
カイバの際に水を混ぜて少しでも水分を摂らせるようにはしています。

Answer

疫学的な調査から疝痛を起こしやすい馬は
1.外で過ごす時間が短く、舎飼いが主体の馬
2.穀類が過剰に給与されている馬
3.頻繁に飼料内容や給与量が変更されている馬
4.投薬中あるいは疝痛歴のある馬
とされており、適度な運動負荷が行われていない馬や水分摂取量が極端に少ない馬も疝痛を発症しやすいと考えられます。

飲水量を増やすための管理方法として、まず牧草のような繊維質が多く含まれる飼料を毎食与えることが考えられます。繊維質飼料は他飼料に比べ咀嚼回数が多く、摂取時の唾液分泌量が増加します。唾液は体内に蓄積している水分から動員されますが、馬体はこれを補うために必然的に飲水量を増加させると考えられます。また、食塩を与えたり(1日100g程度)ミネラルブロックを自由に舐食させることにより味覚的に飲水を促進させることも考えられます。
いずれにせよ、清潔な水をいつでも自由に飲めるようにしておくことが重要です。