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愛馬の食事・カウンセリングルーム

Q69 多飲多尿の症状があるか大丈夫か?

Q69 質問者:乗馬愛好家

私の愛馬は24歳の牝馬です。
大学の馬術部を引退後、引き取りました。
大学時代から大量のお湯を飲み、大量のオシッコをすると聞いておりました。

お湯が大好きです。
食事の時、お湯を入れ替えてやるとすぐに飲みます。

19リットルの水桶で、まる2杯半は飲みます。3杯くらい飲む時もあります。
その分オシッコも大量にします。
猫だったら腎不全とかを疑いますので、私の愛馬ももしかして腎臓が悪いのでは?と、心配です。

与えている乾草は、アルファルファ、オーツヘイ、チモシーを1日7キロ、ヘイキューブを300グラム、

優駿は少々、あと電解質。おやつに人参を数本。
元気だし栄養斑点も出ているし、大丈夫だとは思うのですが検査しようにも、馬の獣医さんは近くにはありません。

Answer

年齢と多飲多尿の症状からクッシング症(PPID)が疑われます。

PPIDのその他の症状として、毛が長くカールする多毛症や多汗症等の症状がみられるほか、血中グルコースを筋肉などに取り込む働きのあるインスリンの感受性が低く、インスリンが出続けてしまうインスリン抵抗性(IR)を併発して蹄葉炎の発症リスクが高まる可能性も考えられることから、低デンプン質あるいは低水溶性炭水化物の飼料を中心に給与する必要があります。

現在与えている飼料を拝見するかぎり、粗飼料を中心として飼料給与されていること、また馬が元気であることを考慮し、大きく給与飼料を変更する必要はありませんが、オーツへイには乾草に含まれる水溶性炭水化物(NSC)がアルファルファ乾草やチモシー乾草と比較して多く含まれています。

ですから給与量を減らしたり、給与前に30-60分ほど水漬けすることでNSCを洗い流すことが可能です(オーツヘイに限らず全ての乾草を水漬けすることが理想です。

また、水漬けに使用した水は給与せずに捨ててください。配合飼料は優駿を少量給与されているとのことですが、現在の症状を見る限りビタミンやミネラルの補給として給与し続けても問題はないかと思われます。

最後になりますが、多飲多尿のほかにも症状が現れる可能性があるため、蹄の状態を含め獣医師に診察してもらうことをお勧めいたします。

 

当社HPの愛馬のためのカイバ道場をご参照ください

第15回高齢馬への飼料給与-ベテランパワー発揮のために-(2017年10月)

第23回インスリンは健康維持のキーホルモン-(2018年6月)

第40回高齢競技馬の飼養管理-(2019年11号)