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愛馬の食事・カウンセリングルーム

Q11 休養時の飼料調整方法

Q11 質問者:競走馬厨舎スタッフ

運動量を減らす休養時の飼料給与量調整方法について教えてください。また、休養が1~2日間の場合でも同様の考え方になるでしょうか?

Answer

タンパク質、ビタミン、ミネラルの摂取量をできるだけ維持して摂取カロリーを減らすために、エンバクや大麦などの単味穀物や油脂類を優先的に減らすべきです。運動時に濃厚飼料を配合飼料のみで管理している場合は配合飼料の給与量を減らすことになりますが、減らした際に十分なタンパク質、ビタミン、ミネラルが摂取できているか確認して、不足する場合は配合飼料(定量給与により栄養素が充足されるようなタンパク質、ビタミン、ミネラルの濃度がより高いサプリメントタイプの飼料)の変更も検討すべきです。しかし、近年の配合飼料には十分な量の栄養素が配合されているものが多いので、減量が少量程度であれば特定の栄養素が不足することはないと思われます。1~2日の休養でも疝痛やスクミを予防するために濃厚飼料を減らしておくのが無難ですが、強い運動を再開したときに食欲が低下する馬や太らせたい馬には前述のリスクを考慮しながら濃厚飼料をある程度給与しておいた方が良いかもしれません。