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愛馬の食事・カウンセリングルーム

Q19 歯や消化機能の弱った馬

Q19 質問者:乗馬愛好家

乗馬用の22歳のセン馬のオーナーです。ある日いつものように運動させた後、手入れをしている時に洗い場で糞をしました。普通に糞を掃除したところ、中身がワラや草のようなものが結構入っていて、食べたものをあまり消化していないようでした。
カイバは普通に食べているようです。カイバの中身は主にキューブと切り草、燕麦とふすま、塩とカルシウムを朝昼夕です。ただし良く運動させた日の夕方のカイバは燕麦の代わりに配合飼料を与えてもらっています。せっかく食べても栄養として消化できていないなら、何か別のものを与えた方が良いのでしょうか?

Answer

加齢の影響で歯や消化管の機能が低下している可能性があります。カイバは普通に食べているとのことですが、ちゃんと咀嚼しているかどうか、口から食べた飼料をこぼしていないかどうか、を確認してください。 もし食べ方に問題があるようなら、歯に異常摩耗(偏ったすり減り)や噛合わせの不具合がないかどうかを検査し、異常があれば必要な矯正を施す必要があります。
消化率を向上させるために給与する飼料は、消化の良い飼料を少量ずつ、1日数回に分けて与える必要があります。現在与えられているヘイキューブも、そのまま与えるよりはあらかじめ水分を含ませ柔らかくしてから与えることにより消化しやすくなります。切り草はエンバクやフスマとともに与えることにより、咀嚼を促進させます。
配合飼料を与えられる頻度が不明ですが、日によって飼料内容が異なることは消化管の健全性にとって好ましいことではありません。
とくに老齢馬にとっては注意が必要です。したがって、運動時の配合飼料給与目的が栄養補給であるなら、少量であっても常に毎日与えた方がよいでしょう。